どんな人でも一度や二度は「見栄」を張るという経験をお持ちではないでしょうか?見栄を張るとは、実情が伴わないのに自分を大きく見せようとしたり、外見を取り繕い、うわべを飾り立てることを意味します。一般的に「見栄っ張り」というと、良いイメージでいわれることは少ないですが、今回は私が出会ったかわいい「見栄っ張り」なエグゼクティブをご紹介します。(CCI代表取締役・元国際線チーフパーサー 山本洋子)
自分を成長させてくれる見栄と、印象が悪い見栄
「知らないのに、知っているふりをしてしまった」、「できないのに、できるといってしまった」――誰もがこんな経験をしたことがあると思います。私も知らないのについ知ったかぶりをしてしまったということが少なからずあります。「何それ?教えて!」という一言が素直に言えず、知ったかぶりをしてしまうのです。
「こんなことも知らないの~?」と思われるのが面白くない!という心理からでしょうか。知らないことを知っていると言ってしまうのは、うそをついて相手をだますというよりも、ちょっと自分を良く見せようと「見栄を張る」という心境です。
特に後輩や部下の前では、ついつい見栄を張ってしまったというビジネスパーソンも多いのではないでしょうか?自分を良く見せようとすることは、誰もが持つ自然の心理です。そして少し背伸びするくらいの方が、自分自身を高め、最終的には見栄を張ってしまった自分に追い付こうと努力し、結果にもつながるものです。
ただ、周りから良い印象を持たれるような軽い見栄はいいのですが、虚言や病的に感じるようなやりすぎた見栄は問題です。自分を追い込むだけでなく、相手も不快にさせてしまいます。
不快とまではいかないものの、エグゼクティブと言われるようなビジネスパーソンにも「見栄っ張り」は存在します。性格的な要素もあるのでしょうが、高い役職に就いている人ほど、常に自分の評価が付いて回るものです。だから、それを必要以上に気にしてしまうと、自然と見栄を張ってしまうのかもしれません。
ファーストクラスに乗るようなエグゼクティブも例外ではありません。特にエグゼクティブの「見栄」は武勇伝が多いという特徴があります。中でも、感じの悪いものもあれば、自慢話だろうけど魅きつけられる「見栄」もあります。