「一生懸命やっているのに評価されない」と感じたら考えるべきたった1つのことPhoto:PIXTA

社会人10年目というと、多くの人は30代。転職、昇進、結婚など仕事だけではなく、ライフステージの変化を感じ、焦りや迷い、不安が増えてくる年齢でもあります。それなりに知恵やスキルも身に付けたものの、新たな「壁」が見えてきて、戸惑い、悩みを抱えている人も多いと思います。
そういう意味では社会人10年目前後の時期は、多くの悩みを抱える「キャリア思春期」ともいえます。そんなキャリア思春期の真っ只中でモヤモヤしている社会人10年目前後の人たちに向けて本稿では、河野英太郎氏の著書『社会人10年目の壁を乗り越える仕事のコツ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から一部抜粋して、「職場環境の壁」の乗り越え方のコツをお伝えします。

あなたの仕事を
評価するのは誰なのか?

 みなさんに2つお聞きしたいことがあります。あなたの仕事の評価者は誰でしょうか? そして、あなたの仕事上のライバルは誰でしょうか?

 おそらく、多くのみなさんが、評価者は「上司」という回答をイメージされたのではないでしょうか。「人事」や「会社」と答えた人もいるかもしれません。

 そして、ライバルとして思い浮かべたのは「同期」でしょうか。同じ部署でひとつのポストを争う「同僚」という答えもあるでしょう。

 これらの回答は、ある意味正しいと言えます。しかし、このように考える人の割合が多いと、派閥争いのような社内政治が横行したり、足の引っ張り合いや罵り合いなどチームワークとは対極の組織文化の温床になるものです。

 私も一時、足を引っ張り合うような組織に身を置いたことがありますが、同じ業態でも、まったく違う組織文化を作り出している組織もありました。その組織のリーダーたちは「評価者」と「ライバル」をまったく別の捉え方をしていたのです。