中国・北京Photo:123RF

北京冬季五輪は国威発揚の場!
中国人を理解する「三大法則」とは?

 2021年夏の東京五輪からわずか半年、22年北京冬季五輪が開幕した。東京と北京は飛行機で3時間ほどの近さ。開催時期的にも地理的にもこれほど近接している五輪は珍しい。厳しい新型コロナウイルス感染対策を含め、五輪史上に残る超異例の大会になることは間違いない。

 開閉会式を指揮するのは中国を代表する映画監督、チャン・イーモウ氏。中国の歴史文化と最先端テクノロジー、双方を工夫した演出に期待したい。

 五輪は、主催国にとって国威発揚の場だ。習近平国家主席にとって、一世一代の晴れ舞台である。豪華絢爛(けんらん)な大会になるだろう。

 ところで中国というと、独裁的傾向を強める習近平体制や、日本を含む西側諸国との軍事的・経済的対立に関する記事が多い。それらのニュースを追うのは重要だが、一方で、それだけでは中国や中国人への見方が一面的になってしまう。

 そこで本稿では、北京冬季五輪を題材に、改めて中国の国民性を論じることで中国への理解を深める一助としたい。

 もっとも、広大な面積と約14億もの人口を抱える大国である(少数民族も多い)。また、急激に発展している中国では世代間格差も大きい。そのため国民性をひとくくりに述べるのが難しいことは重々承知している。

 とはいえ、ビジネスでも旅行でも、日本国内で中国人と付き合うときでも、日本人が中国人を理解するのに必ず役立つであろう「法則」がある。また、これは国際情勢を読み解く上でも効果的だ。次ページから筆者が伝えたい「三大法則」を解説していく。