ここでいう怒りはそこまでの話ではなく、職場で意味不明なことを言われたとか、わけのわからん扱いを受けた、プライベートで面倒くさいことが立て続けに起きた、などのレベルの話です。
誰しも、「なんやこれ、ふざけんな。おかしいやろ。ほんまイライラする!」という感じになることはあると思います。
こういうレベルのとき、警察や弁護士に相談するわけにはいかず、イライラや怒りを自分で処理しなくてはなりません。
それは言い換えると、「自分の器メーターを管理する」ということになります。
人間には一人ひとり、左胸に器メーターというものがあるのです。これは全員が持っているものです。ちなみに私の器メーターの数値は700億で、いま人類で第2位です。第1位がナイチンゲールで702億ですが、あと3日もすれば追い抜くかと思います。
「器メーター」を選ぶことでラクになる
さて「自分の器メーターを管理する」とはどういうことか。
例えば、会社の同僚の山田がコスいやり方で結果を出したとき。それだけでもイライラするのに、加えて、自分のことをバカにして、虫ケラ同然の扱いをするようになった。
そんなとき「ふざけんな、ボケ」と言って怒りを発散すれば、瞬間的にはスッキリするでしょう。
問題は、これをやると「器数値」が下がることです。もしまわりに怒りを発散しているところを見られれば、その数値は8割に下がるでしょう。つまり、怒りを発散することと、器メーターの数値は、トレードオフの関係になっている。
この、死ぬほどイライラして熱が出たフグのようになっているときに、
「瞬間的にスッキリするレベルの発散より、器メーターの数値を選べるか?」
という勝負なのです。