ヴァイオリニストでテレビ朝日系『羽鳥慎一 モーニングショー』のコメンテーターとして活躍中の『私がハーバードで学んだ世界最高の「考える力」』著者・廣津留すみれさん。大分県で生まれ育ち、小・中・高と地元の公立校、塾通いも海外留学経験もないまま現役合格したハーバードをなんと首席で卒業。その後、進学したジュリアード音楽院も首席で卒業した。すみれさんが学び、実践してきた「考える力」を事例やエピソードとともに、わかりやすく紹介します。
1日をふり返る日記で
マインドフルネスの
効果を得よう
私は小学3年生から今日まで、毎日欠かさず日記を書き続けています。これまで書きためた日記は15冊以上あります。
日記を書くようになったのは、バイオリンを演奏するたびに「この経験と感動を書き残しておきたい!」と思ったのがきっかけでした。
小学生の頃の日記は、その日にバイオリンで弾いた曲や感想、演奏した場所がメインでした。もっと成長してからは、その日に起こった出来事や感じたことに加えて、着ていた服や会った人から聞いた面白い話、思いついたアイデアなども書くようになりました。
着ていた服を日記に書き残すのは、次に同じ人に会うとき、同じ服を着ないようにするためです。それが私のポリシーでもあります。
日記を書くのは、いつも寝る前です。
1日の出来事や感じたことを簡潔にまとめているうちに、その日の学びや反省点が明確になります。そうしたことを少し時間が経ってから読み返してみると、「あの頃はこんなことを考えていたんだな」という気づきにもつながります。
さまざまなタスクにふりまわされて忙しい日々を送っていると、立ち止まって自分自身を省みる機会がなくなりがちです。
そこで瞑想で心を集中させる「マインドフルネス」を試す人もいますが、私には日記を書く時間がマインドフルネスの代わりになっています。
私は日記を書くギリギリ、つまり寝る直前まで仕事や勉強をしていることが多いです。心身が完全に弛緩する前の緊張感が残った“アイドリング状態”で、その日をふり返るので、気づきや学びも得やすく、思考も整理しやすいです。
マインドフルネスには最低限の慣れが必要ですが、日記はたった1行でもいいので今日から手軽に始められます。1日の終わりに、自分の学びや思考を整理して頭をスッキリさせるためには、日記はとてもおすすめです。