ドアに片手をかけた状態で会社を見ている人は強い

 大橋は今、CCoEメンバーの採用にも取り組んでいる。面接では、外の世界とつながっているかを重視するという。自分の会社を冷静に見られる人、いわば、ドアに片手をかけた状態で会社を見ている人は強い、そう大橋は考えている。

「クラウドのような新しい文化をゼロから浸透させる活動って、いわば開国に等しい。組織を形成するのは人です。人って1年やそこらで新しい文化を受け入れられるわけがないじゃないですか。日本って、開国して1年で変わったんでしたっけ? 大企業でキャズムを超えさせようと思ったら、それこそ年単位の長い期間がかかることを覚悟しなければなりません。そして、自分一人で解決しようと思わず、いろんな人たちを巻き込んでいくこと。それを着実に広げ、うねりとなって初めてCCoEは成功すると思っています」