他には人との距離感も重要です。疲れない関係性を作るには、「0か、100か」ではなく、程良い心理的距離感を心掛ける必要があります。緑は心をリラックスさせ、緊張を解きほぐし、過不足のない「まあまあ」「そこそこ」という意識に結びつきます。そうしたことから、適度な人間関係の距離感を築きたいときに、最も適した色なのです。

 実際に緑が好きな人には、組織などでは調整役を担っていることが多く、周囲とのバランスの良い関係を作り出すのが上手であるタイプがよく見られます。

 緑の明るさは基本的に普通から明るめの色が良いでしょう。暗いトーンの場合、人には厳格なイメージを与えがちになりますが、人に振り回されることにストレスを感じているのなら、敢えてダークグリーンを着るのもおすすめです。

 そして「~し過ぎる」に当てはまる人は「赤」を身に着けないようにしてください。赤は行動や心の状態を過剰にする傾向があるからです。血気盛んになり、自分の言いたいことだけを主張しがちになる可能性もあるので、注意が必要です。

 科学的にも証明されている「色の力」。

 快適な生活のために、普段のちょっとした色使いを気にしてみてはいかがでしょうか。

※参考文献
The effects of achromatic and chromatic color schemes on participants' task performance in and appraisals of an office environmentOctober 2012Color Research & Application 37(5)