『世界一受けたい授業』など多数のメディアで注目されている“HSP(Highly Sensitive Person)”をご存じでしょうか?「些細なことが気になって疲れてしまう」「真面目すぎる」など、個人の性格だと思われてきたものが、研究によって、実は「生まれつき繊細な人」が「5人に1人」の割合でいることがわかってきました。
発売から立て続けに重版し、累計10万部を突破したHSP専門カウンセラー・武田友紀氏の『今日も明日も「いいこと」がみつかる「繊細さん」の幸せリスト』(ダイヤモンド社刊)では、そんな生まれつきの気質を持つ「繊細さん」が、「繊細さん」だからこそ深く味わえる幸せに気づき、伸ばしていくコツを紹介しています。本記事では、同書より一部を公開します。

「これまでと違う色や形の服が気になる」のは“未来の自分からの招待状”Photo: Adobe Stock

本音を大切にすると「外見が変わる」

「これまで着なかった色や形の服に惹かれる」
「クローゼットは整理されているんだけど、“着る服がない”気がする」
「これまで外見はどうでもいいと思っていたけど、服やメイクに興味を持ち始めた」

 こんな気持ちになったら、人生が変化する時期かもしれません。

 カウンセリングの現場で実感することですが、本音を大切にし始めると、外見が変わります。初めてお会いしたときには髪をひとつに束ねていた相談者さんが、3ヵ月後には、ふわふわのパーマをかけて髪をおろしていたり。黒やグレーの服を着ていた方が、明るい色の服になったり。ばっちりメイクだった方が、ナチュラルメイクになったり。

 心の変化とともに服やメイクが変わり、「その人らしさ」が外見に反映されていくのです。

 表情や話し方も変わります。

「自分はこう思う」と以前よりはっきり言えるようになるので、まわりを警戒する必要がなくなります。弱みや隙を見せないようにして自分を守っていた方は、安心感が増して雰囲気がやわらかくなりますし、逆に、何にでも「いいよ」と言うことで相手に適応していた方は、自分の意見をはっきり言うようになって、ワイルドさが増します。

 本音がわからないときは、自分がなにを着たいのかがわからず、どうしても無難な服になりがちです。自分の心身を大切に過ごすうちに、「この赤は、なんだか色が強すぎて着れない」「今日はこの服の気分!」「髪の毛はもうちょっとこんな感じがいいな」など、「今日の気分」がはっきりわかるようになります。すると、本音がぼやけていた頃の服が合わなくなり、着る服がない気がするのです。

 そんなときは、今の自分に合う服を探しに行きましょう!

 今まで選ばなかった色や形の服にピンときたら、それは未来の自分からの招待状。言語化されていなくても、「これからこうやって生きていきたい」という芽が自分の中に育っていて、それが「ほしい服の感じ」として表れているのです。

「ドレッシーすぎて、職場には着ていけないかも」「この色はちょっと派手かな」など、これまでの基準では買わないものであっても、心惹かれるのであれば、ぜひ手にしてみてください。新しい外見で過ごすと、その服を着るたびに「私って、こういうものが好きなんだ」と確認できて、視覚や触覚から新しい生き方が馴染んできます。

 生き方の変化を、服やメイクが助けてくれますよ。

(本原稿は『今日も明日も「いいこと」がみつかる「繊細さん」の幸せリスト』武田友紀著の抜粋です)