走行モードは3種類
クルージング性能は最高水準

 ボルボは2030年までに全車のBEV化を宣言。すでに販売車両の電動化対応を完了している。リチャージ・プラグインHV・T8・AWDは、電気モーター(フロント34kW/リア65kW)とターボとスーパーチャージャーを備えた2L直4(318ps)を組み合わせたPHEV。XC60のイメージリーダーという存在だ。満充電時EVとして39.4km走行でき、走行モードは電気で走るピュア、燃費効率と航続距離をバランスさせたハイブリッド、そしてモーターとエンジンのパワーを最大限に生かすパワーの3種から選べる。

 ピュアでスタート。EV状態での加速性能は強力。あくまで静粛でスムーズな走りは上質なXC60とよく似合う。ハイブリッド状態でも印象はそのままだった。エンジン始動や停止に伴うショックは皆無。時に4気筒エンジンのかすかな唸りが耳につくが、全般的に静かな印象が持続する。パワーモードを選択すると、スポーティカーと同等の鮮烈なパフォーマンスが味わえた。

 XC60のクルージング性能は、エアサスペンション仕様の足回りが滑らかな乗り心地を保証することもあり最高水準だった。リチャージ・プラグインHVは、地球にも人にも優しいSUVの最右翼である。

(CAR and DRIVER編集部 写真/小久保昭彦)

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