2016年の発売直後から大きな話題を呼び、中国・ドイツ・韓国・ブラジル・ロシア・ベトナムなど世界各国にも広がった「学び直し本」の圧倒的ロングセラーシリーズ「Big Fat Notebook」の日本版が刊行された。藤原和博氏(朝礼だけの学校 校長)「プログラミングは新しい言語の獲得だ」、野田クリスタル氏(お笑い芸人・マヂカルラブリー)「プログラミングがやりたくなる! まるでゲームの攻略本みたい!」、尾原和啓氏(元グーグル・IT評論家)「プログラミングを通して、ビジネスにも応用できる考え方が見えてくる!」と絶賛されている。本記事では、全世界700万人が感動した同シリーズのプログラミング編『アメリカの中学生が学んでいる 14歳からのプログラミング』より、本文の一部を抜粋・掲載します。
今回はプログラミングツールとして多くの人に楽しまれているScratchについて紹介します。
Scratchでスクリプトをつくってみよう!
※Scratchとは、ブロックを使ってプログラムをつくることができる、フリーのプログラミング言語のこと。
ひとまとまりにつながったブロックのことを、スクリプトという。スクリプトのなかには、2個のブロックだけでできているものすごく基本的なプログラムもあれば、100万個以上のブロックでできている複雑なプログラムもある。ひとつのプロジェクトに、スクリプトをいくつ組み合わせてもかまわない。レベルがいくつもあるゲームなど、巨大なプロジェクトでは、長いスクリプトが何十個と使われることだってあるのだ。スクリプトを作成するときは、ブロックをどんどん積み重ねていってもいいし、別のブロックのなかに入れてもいい。
スクリプトをつくる場所のことをスクリプトエリアという。ブロックを使うには、ブロックパレットからスクリプトエリアへと、ブロックをドラッグするだけでいい。
Scratchのスプライトを決めよう!
スプライトとは、プログラム内で使われるキャラクターやオブジェクトのこと。スプライトは、ブロックで制御できる。
プログラムで使えるスプライトは、ひとつだけじゃない。Scratchには、スプライトのライブラリが用意されているし、自分でスプライトを描いたり、アップロードしたりすることだってできるのだ。プロジェクトで使われる、すべてのスプライトが表示されるのが、スプライトリストだ。スプライトはすべて、サムネイル画像で表示される。
プログラムに複数のスプライトがあるときは、サムネイルから、スクリプトを書きたいスプライトを選んだあと、見た目を変更したり、音を追加したりしよう。
新規スプライトメニューから、「スプライトを選ぶ」「描く」「サプライズ」(ライブラリからスプライトがランダムで選ばれる)「スプライトをアップロード」のどれかを選ぶとスプライトリストに新しいスプライトを追加できる。
コスチュームを変えてみよう!
それぞれのスプライトには、何種類かのコスチュームを用意できる。コスチューム機能を使うと、手足の位置、服装、大きさなど、スプライトの見た目を微妙に変化させられる。つまり、パラパラ漫画みたいにしてスプライトに動きをつけられるというわけだ。
コスチュームは、「コスチューム」タブで編集できる。
コスチュームリストには、スプライトのそれぞれのコスチュームのサムネイルが表示される。新規コスチュームメニューを使えば、こんなことができる。
・ライブラリからコスチュームを選ぶ
・コスチュームを描く、または画像ファイルをアップロードする
・写真を撮る
ほかのスプライトのコスチュームを見るには、スプライトリストから、見たいスプライトを選ぼう。
ペイントエディターを使ってみよう!
ペイントエディターには、新しいコスチュームを描いたり、すでにあるスプライトのコスチュームを編集したりするためのツールがある。コスチュームは、ビットマップとベクター、どちらのモードでもつくれる。どちらのモードでも、同じ絵が描けるけれど、画像のつくり方にちがいがあるのだ。
ビットマップモード:筆、直線、円、テキスト、塗りつぶし、消しゴムなど、いかにも編集ツールっぽい道具が使えるけれど、拡大すると画像がギザギザになってしまうのが、たまにきず。
ベクターモード:画像の端の部分を引っ張ることで、図形の追加、サイズ変更、変形ができる。拡大もスムーズにできるので、全画面表示で見るようなプロジェクトにはぴったり。