「人を動かすための時間」が
リーダーには必要

 リーダーのスケジューリングには、部下とは異なる点があります。

 それは、リーダーは「人を動かすための時間をつくらなければならない」ということです。これも、「80対20の法則」でいうところの2割に当たる、リーダーの仕事の重要なキモです。

 人を動かすための時間とは、具体的にどういうものかというと、たとえば、「情報をチームのメンバーと共有するための時間」です。

 リーダーのもとには、会社内外からさまざまな情報が入ってきます。その情報をもとに、仕事の方針を決めなければなりません。

 入ってきた情報をメンバーに“丸投げ”するのではなく、まずは自分できっちりと整理・咀嚼して、チームで「やるべきこと」「やるべきでないこと」を明確にして、それをメンバーに的確に伝えることが必要になります。

 ですから、スケジュールの中に、得た情報を整理・咀嚼する時間を取らなければなりませんし、それをメンバーに伝え、共有するための時間も取らなければなりません。

「情報共有」は
必ず全メンバーで行なう

 さて、情報をメンバーと共有するときの注意点があります。

 それは、「情報の共有はメンバーと個別に話し合って行なうのではなく、メンバー全員を集めて行なう」ということです。

 なぜか。これを怠ると、各メンバーが持っている情報認識にバラつきが出て、チーム全体の仕事が複雑化、非効率化し、うまく回らないからです。