40代になればターゲットに――。年功序列は崩壊、社内ポストは減る一方で「肩たたき」の手法は複雑化している。特集『ステルスリストラ 気付けばあなたも』(全10回)の#7では、「名ばかり管理職」「追い出し部屋」問題で闘ってきた労働組合委員長が、具体的なノウハウをあなたに伝授する。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)
名門大卒のエリートでも辞令には弱い?
「肩たたき」の前に覚えるべき闘い方
名門大学出身で、取引先との困難な交渉をバリバリとこなしてきた辣腕のビジネスパーソンであっても、会社の指示や命令にはめっぽう弱い。それがたとえ、本人にとって明らかに不利な内容であったとしても――。
企業内の労働組合に参加できない管理職ビジネスパーソンのための東京管理職ユニオンで執行委員長を務める鈴木剛氏は、そのような事例をたびたび目にしてきた。
まだ独立していない家族や住宅ローン返済を抱える身で、自分の雇用先と事を構えるのは、確かに度胸が求められる。
だがしかし、世界では戦争や資源価格の上昇など波乱が続き、経営者が容赦なく人件費のカットに踏み込むことは今後避けられない恐れがある。会社との闘い方のノウハウを頭にたたき込んでおくことは、いざ、自分がリストラ対象になったときに身を守る手段として有効であるに違いない。
数々の大企業との団体交渉をこなし、「追い出し部屋」や、激務でも残業代が受け取れない「名ばかり店長」「名ばかり管理職」といった問題に取り組んできた鈴木氏に、その心得を伝授してもらった。