「地元愛」の強さは大学で異なる?
ランキングが前年と変わらないケースも

 まず北大を見ると、1位と2位は北海道大学、北海道大学病院と20年から変わっていない。本州から離れているぶん地元志向が強いという、地理的な要因もあるのだろうか。

 東北大も、1位が東北大学病院、2位が東北大学と、やはり出身大学関連への就職が最多だった。

 筑波大は、20年に続いて1位が筑波大学附属病院となったが、前年2位だった筑波大学はランク外となった。名大は20年に続きデンソーが1位、トヨタ自動車が2位となった。

 阪大は、20年に1位だったパナソニックがランクを下げ、三菱電機が就職先1位となった。同じ関西圏の神戸大は、1位が神戸大学医学部附属病院となった。

 そして九大は、前年に続いて九州大学病院が断トツとなった。その数は158人にのぼる。

 主要国立大の就職先は、これまでと変わらず「地元志向」を反映する結果となった。ただし、その強さは地域によって濃淡があるように見える。北大、東北大、神戸大、九大は、出身大学や自治体の関連団体、地元企業に就職するケースが多い。一方、筑波大、阪大、名大は、地元も含めて比較的多様な企業・団体に就職しているようだ。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
2021年春の大学別の主な就職先。就職先(企業・団体)の名称は、原則としてアンケート調査時点の各大学の回答による。また、大学通信の調査方法によって表記しているため、正式名称と異なる場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。大学院修了者を含む。(調査/大学通信)
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