ひろゆきが呆れる「見返りを求めて贈り物をする人」の心理ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「贈り物をする」「お返しをする」という文化

 みなさんは、プレゼントを渡しますか?

 あるいは、年賀状やお歳暮など、物を贈ったりしていますか。

 日本特有の文化でもあるのですが、「贈り物をする」「お返しをする」という行為について、ちょっと述べてみようと思います。

贈り物は「勝手にどうぞ」

 そもそも贈り物をすることは、「喜んでもらいたい」という好意からはじまります。

「美味しいものがあるから送ります」

「伝えたいことがあるから伝えます」

 というように、自発的に「やりたい」からやるものです。

 それについては、勝手にやりたければどうぞ、という行為だと思います。

「お返しがない」=「失礼」

 しかし、いつの頃からか、「見返り」や「お返し」を求める文化になってしまいました。

「お歳暮を送ってくれるから、こちらもお返しをしないといけない」

「年賀状が来るから、お返事を書かないといけない」

 というように、相手からお返しが来ることが前提になってしまったのです。

 すると、お返しをしない人が現れたときに、「あいつは失礼だ!」となってしまうのです。でも、これってかなり自分勝手だと思うんですよね。

「譲歩」が好きな日本の戦略

 日本の政治家は「譲歩」をします。

 中国やロシアなどの隣国に対して、いい条件を与えることから政治的な解決をはかります。

 でも、彼らからすると、「ラッキー。日本が贈り物をくれた」という意識しかないこともあります。

 北方領土を取り返すことすら、日本は諦めてしまっている状態です。

 この根底にあるのが、「きっと相手もお返しをしてくれる」という甘い願望だと思うんですよね。

 ということで、贈り物をして相手からお返しを期待するような文化は、さっさと無くなったほうがいいと思います。

 お返しが来ることを期待せず、来たら「奇跡的に超ラッキー!」くらいのものだと心得たほうがいいんですよね。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。