経営者とナンバー2のタイプが違うからこそ面白い
平尾:小泉さんをロールモデルにする後輩は出てきましたか?
小泉:いろいろなベンチャーキャピタルの人が創業経営者に「小泉さんのようなナンバー2を採用できますか」と聞くらしいんだけど、いないと答えるみたいだね。なんでもできて、しかも社長までできるタイプはまだ出てきていないみたい。
平尾:面白いロールですよね。でも、社長が追いやられる可能性もある。進太郎さんや笠原さんのような天才は大丈夫でしょうが、私のようなタイプが危ない(笑)。
小泉:周りからしてみると、社長と会長を進太郎さんと僕でスイッチすると、どっちがメインで見ているのかわからないみたいね。でもそれは、お互いに違うから。
平尾:フォーメーションが変わったら、競合からすると恐ろしいですね。
小泉:あくまでも、会社はミッションを達成するべきもので、誰が何をやるのかはそれほど重要じゃない。僕はマネージャーでもスタッフでもいい。まったくこだわっていないので。もし僕が平尾くんの経営チームについたら、面白いことが起こるかもしれないね(笑)。
平尾:え、じげんに来てくれるんですか?
小泉:いやいや(笑)。逆に言うと、進太郎さんと笠原さんのすごさは、僕みたいなタイプを使いこなしている凄さだと思うよ。
平尾:たしかに使いこなすのはたいへんだと思います。
小泉:うるさいし、意見も強いし。経営者からすると面倒くさいことを言うし(笑)。
平尾:けんかはありますか。
小泉:けんかというか、普通に僕は思ったことを言うから。よくそれに付き合ってくれるなとは思う。バックグラウンドや強みが違うふたりが議論しているから、簡単に折り合わないのが当たり前なんだよね。その議論がいいんじゃないかな。
平尾:確かにいいですね。切磋琢磨してよくなっていく。
小泉:最近は違うけど、創業期はプロダクトだったら進太郎さんになるし、組織やマーケティングだったら僕の意見になる。最後は責任を持っているほうが役割としてやる。
平尾:なるほど。
――あっという間に時間が来てしまいました。
平尾:面白い。ぜひ本を書いてくださいよ。
小泉:いや、絶対に書かない(笑)
平尾:私もそう言っていたのに書きましたから。楽しみにしています。