20年ぶり円安「悪循環」の危険、日銀はいますぐ長期金利上昇を容認すべきだ20年ぶりの円安は日米金利差が開く中で日銀が「緩和維持」で利上げに動かない。このままでは円安スパイラルに陥る危険がある Photo:PIXTA

 ウクライナ危機などでエネルギー価格や国際商品市況が急騰するなかで、日本銀行が長期金利を抑えているため、円安が加速している。

 日銀は「緩和維持」の姿勢だが、物価が上昇しているので、金融政策を以前と同じに保つには、名目金利の上昇を認めて、実質金利のマイナス幅拡大を抑える必要がある。

 いまのままでは際限のない円安スパイラルに落ち込む危険がある。

円安が加速するのは
日銀が金利を抑えているから

 円安が進む中で、対ドルの為替レートは4月19日には1ドル128.7円になり、20日には一時129円台前半となり約20年ぶり円安水準になった。

 3月初めには1ドル115円だったので、わずか1カ月半で13円も円安が進んだことになる。