CAを魅了する「一流のアイコンタクト」、ステーキを出された経営者の目線はどう動いた?写真はイメージです Photo:ViewStock/gettyimages

人と対面する際、きちんと相手の目を見て話をする――「アイコンタクト」は人として基本的なマナーです。シャイだからといって、目の前で対面している人と目を合わせず会話をすることは、大人としては失格です。特に目の表情で相手の感情を感じ取る日本人は、目を合わせない、目が泳ぐなどの相手の振る舞いには少なからず違和感を持つものです。普段あまり気にすることのないアイコンタクトですが、今回は印象に残ったエグゼクティブの目線合わせについてご紹介します。(CCI代表取締役・元国際線チーフパーサー 山本洋子)

アイコンタクトを侮るなかれ!
目線を合わせないビジネスパーソンは後れを取る

 CAの重要な接客マナーの原則の一つに、「表情の作り方」があります。その中でも笑顔の作り方や口角の上げ方などと同じくらい重要なポイントが「アイコンタクト」です。

「アイコンタクト」ってそんなに大事なの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、みなさんも誰かと話をしているような場面で、話している人が一度も目を合わせてくれず話を続けたら、不信感や不快な思いを抱くのではないでしょうか?

 しかし、他人から目を合わせてもらえないと不快な感情を抱くにもかかわらず、いざ自分事となると、相手に対してうまく「アイコンタクト」ができない人がいます。

 CAの業務でも「アイコンタクト」をするお客様としないお客様は一目瞭然です。飛行機のドアサイドでご搭乗のお客様をお出迎えする際、お客様お一人おひとりの目を見て、「おはようございます。いらっしゃいませ」とご挨拶をするのですが、お客様から目を合わせてご挨拶が返ってくることは決して多くはありません。特に日本人に多く見られる傾向です。それに対して外国人のお客様は、必ずと言っていいほど目を見て、「グッドモーニング!」とほほ笑みを返してくださいます。

 国民性の違いがあるにせよ、知人や友人以外の人から挨拶されても目を合わせないビジネスパーソンが多いことは残念なことです。

 目を合わせないお客様が多いと、逆に目が合うお客様が強く印象に残ります。CAが書類や食事などを差し出したときの振る舞いから、一歩抜きんでているのです。特に、私がパリ便で出会った経営者はかなりの上級者だったのです。