
2021年以降、非代替性トークン(NFT)が一大ブームとなっています。アートやゲーム、さらには金融などさまざまな分野の企業がNFT事業に参入。22年はさらにこの勢いが加速することが予測されますが、NFTは今後、市民権を得ることができるのでしょうか? NFTが普及の壁を越えるために必要なこととは何か、そしてビジネスパーソンとして今何を理解しておくべきなのかを解説します。(グロービスAI経営教育研究所 所長/グロービス経営大学院 教員 鈴木健一)
NFTは大きな潮流となるか
ブームで終わるか?
非代替性トークン(NFT)への関心が急速に高まっています。メディアでもNFTという言葉を目にする機会が増えてきました。Google Trendsでの検索の状況(2021年~)を見ると、この1年半弱で関心が急速に高まっていることが分かります。また、グラフからは日米ともに関心の推移が似ていることも読み取れます。
Google Trendsの検索数が急激に上昇した2021年3月には、デジタルアーティストのBeepleのNFT作品がなんと約75億円で取引されるなど、あたかもNFTバブルといった状況が生まれました。
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ただ、こうして関心度が急激に高まっているとはいえ、日本でのNFTへの関心はまだまだ低いのが現状です。