セルフモニタリングは、
自分を冷静に観察するためのツール

 こうして何日か点数をつけていくと、大体傾向が見えてきます。

 50点の日には雨が降っているな、とか上司がイライラしていたな、とか。そして100点の日なんて来るのかと、1ヶ月くらいつけているとヒヤヒヤし出すと思います。

 1ヶ月後までヒヤヒヤさせるつもりはないので最初に種明かしをしますが、人生にはむしろ100点満点の日がほぼ存在しません。

 自分の周りの人は毎日100点っぽいけど、と思うかもしれませんが、それはあなたも周りから100点なんだろうなと見られている可能性があるだけです。

 すまして歩いている先輩も、通勤途中で酔っ払いのゲロを踏んでいる可能性はゼロではありません。他人のその日の点数は、その人以外の誰にもわかりません。だから低いことにガッカリしなくていいのです。

 このセルフモニタリングは、基本的にやったことと点数を毎日記録し、ある程度の期間を置いてから見直すことで「このとき、これだけしんどかったけど、今はそんなでもないな」とか、「当時は辛くてたまらなかったけど、今見たらそうでもなかったな」と、自分で自分を冷静に観察するツールとして活用できます。

 しかし、これを自己否定が止まらない人が、何の知識も対策もなくやるとどんどん辛くなります。なぜなら、点数のつけ方がかなり厳しいからです。