「無理やりにでも褒めた結果プラスした点数」を、
理由を添えて書き加える
ここで「エンディングをハッピーエンドにする思考のクセづけ」をする方法を導入します。ベースの点数に対して、横に「無理やりにでも褒めた結果プラスした点数」を、理由を添えて書き加えるというものです。
ミスをしたけど、それに気づけたからプラス10点。ごまかそうとしなかったからプラス10点。「これからはがんばろう」と決心したから、プラス20点……。
それで最初の30点な日が少しでもプラスになればOK。大胆にプラスすればするほどいいです。そして評価を必ずちょっとでもプラスにして、1日を終わりましょう。
点数の根拠なんて、全くなくて構いません。そんなのズルい! 自信にならない! とか、そんなことも思わなくてOK。そもそもそういう問題ではありません。
ただひたすら修行のように、いかに自分の今日1日を思い出し、無理やり褒めてプラスにしていくか、を淡々と繰り返すことを必ず一定期間やりましょう。
今はだまされたと思っているかもしれませんが、人は不思議なもので、無理やりプラス評価を習慣づけていくだけでも、自己否定する傾向が減ります。
生きているってことは、辛いことなので、もちろんめちゃくちゃ落ち込む日もあります。
でも「落ち込んだのに、ちゃんと今日もセルフモニタリング+自分褒め時間をつくった!」って思えるようになったら、かなりこの方法をマスターできています。
最初は何点が正しいの? など真面目にやっていると時間がとてもかかりますが、慣れてくれば数分もかからなくなります。自己否定のクセがある人は、ぜひ試してみてください。というか、人生変えたいならこの思考改革は絶対やったほうがいいです。
【POINT】
セルフモニタリングで「エンディングをハッピーエンドにする思考のクセづけ」をする。
元内科の精神科専門医
中高生時代イジメにあうが親や学校からの理解はなく、行く場所の確保を模索するうちにスクールカウンセラーの存在を知り、カウンセラーの道を志し文系に進学する。しかし「カウンセラーで食っていけるのはごく一部」という現実を知り、一念発起し、医師を目指し理転後、都内某私立大学医学部に入学。奨学金を得ながら、勉学とバイトにいそしみやっとのことで卒業。医師国家試験に合格。当初、内科医を専攻したが、医師研修中に父親が亡くなる喪失体験もあり、さまざまなことに対して自信を失う。医師を続けることを諦めかけるが、先輩の精神科主治医と出会うことで、精神科医として「第二の医師人生」をスタート。精神科単科病院にてさまざまな分野の精神科領域の治療に従事。アルコール依存症などの依存症患者への治療を通じて「人間の欲望」について示唆を得る。現在は、双極性障害(躁うつ病)や統合失調症、パーソナリティ障害などの患者が多い急性期精神科病棟の勤務医。「よりわかりやすく、誤解のない精神科医療」の啓発を目標に、医療従事者、患者、企業対象の講演等を行う。個人クリニック開業に向け奮闘中。うつ病を経験し、ADHDの医師としてTwitter(@DrYumekuiBaku)でも人気急上昇中。Twitterフォロワー6.3万人。『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』が初の著書。