がんばっても
メモリの容量は増やせない

 さて、前ページの文章で、会社案内はどこに送らないといけなかったか、思い出せますか?

 あなたはいま、脳内にたくさんの会社名や人名が詰め込まれた感覚があると思います。それがまさにワーキングメモリが一杯の状態です。

 会社案内を送らないといけない会社の社名を思い出そうとしても、いろいろな固有名詞がグチャグチャになっているかもしれません。また、最初は確かに覚えていたものの、新たに目に飛び込んでくる情報にその社名は押し出されてしまった後かもしれません。

 このように、いくらがんばったところでワーキングメモリの容量を増やせないことを実感してもらえたと思います。

 次回からは、仕事上の失敗を防ぐためのメモリーミス対策について、具体的にその方法を解説していきます。