みずほ銀行新頭取の加藤勝彦氏Photo by Kazutoshi Sumitomo

昨年2月以降、度重なるシステム障害の発生により金融庁から業務改善命令を下されたみずほ銀行。今年4月、頭取に就任した加藤勝彦氏に、システム障害の“根本原因”や昨年5月に行った「2大改革」の効果、自動車部品大手マレリホールディングスの事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)申請で考える「メインバンクの在り方」などについて、率直に語ってもらった。(ダイヤモンド編集部 新井美江子)

システム障害の「根本原因」は
持ち株会社における銀行の“弱体化”

――昨年2月以降、みずほ銀行でシステム障害が頻発した背景には、2016年にみずほフィナンシャルグループ(FG)が導入した「カンパニー制」のほころびがあったとの指摘があります。グループの銀行、信託銀行、証券会社を横断的に管理するカンパニーに比べ、銀信証を司るエンティティラインが弱体化し過ぎたのではないかと。渦中のエンティティ長(みずほ銀行頭取)として、この指摘をどう受け止めていますか。

 組織制度には、良いところも悪いところもあります。みずほ銀行は足元で粗利益が増えていますが、その大きな要因は、カンパニー制の導入による銀信証の連携の深まりにあるんですよね。かつて頻繁に唱えられていた「One MIZUHO」というワードを最近では誰も口にしなくなっているくらい、銀信証の一体戦略は浸透した。

 これは、みずほにとって大きな強みです。例えば政府も掲げている「貯蓄から投資へ」への対応でも、銀行と証券が強い連携体制を築いているからこそ、0.001%といった低利で預金するより、安定的な利益を得られる商品をお客さまに確実に提案することができる。

 ただし一方で、エンティティ長としての力をもっとしっかり利かせなければいけないところがあったのも事実です。