米国は欧州で戦力を大幅に増強する。ポーランドに常駐部隊を置くことなどを含め、大規模な計画を明らかにした。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、北大西洋条約機構(NATO)は加盟国拡大の動きも強めている。ジョー・バイデン米大統領はNATO首脳会議の冒頭で「NATOは現在、かつてないほど必要とされていることを証明する」と述べた。米国は欧州に駐留する10万人の兵力を増強し、NATO同盟国への兵器配備などを強化する。ホワイトハウスによると、計画にはルーマニアやバルト諸国で部隊を拡充することや、ポーランドに常設の陸軍司令部を新設することなどが含まれる。スペインでは駆逐艦、イタリアでは防空システム、英国では最新鋭ステルス戦闘機F35の配備を増強する。ドイツでは駐留米軍を600人以上増やし、防空などでNATO同盟国への支援を強化する。