世界遺産の山に抱かれた、
シュガー・ビーチ(セントルシア)

スーフリエール湾に面し、壮大な山々を横目に海水浴を楽しめるスーフリエール湾に面し、壮大な山々を横目に海水浴を楽しめる

 シュガー・ビーチがあるのは、東カリブ海に浮かぶセントルシア島。人口約18万人、面積は日本の淡路島とほぼ同じ、約620平方キロメートルの小さな島国。カリブ海クルーズの寄港地としても知られています。島のあらゆるところから見ることができるのが、国のシンボルにもなっている、高さ798mのグロ・ビトン山と、高さ743mのプティ・ピトン山。「双子山」と呼ばれ、海岸から隆起するふたつの火山が見られるのは世界でここだけ。2004年には「ピトン管理地域」として世界遺産にも登録されています。

崖と旧市街に囲まれた、
ラマ・モナキーレ(イタリア)

イタリアの美しい海の指標、「バンディエラ・ブルー」にも認定イタリアの美しい海の指標、「バンディエラ・ブルー」にも認定

 イタリア半島のかかと部分に位置する、プーリア州の小さな町、ポリニャーノ・ア・マーレ。アドリア海を見下ろす断崖に立つ町並みで知られ、旧市街には、18世紀まで町の入口だったマルケサーレ門や13世紀に建てられたサンタ・マリア・アッスンタ教会が残ります。旧市街から徒歩数分でたどり着くビーチ、ラマ・モナキーレは、ふたつの崖に挟まれた場所にあり、「地層が分断された境目」を意味する「ラマ」、この海に「地中海モンクアザラシ」を意味する「フォカ・モナカ」がかつて生息していたことからその名がつけられました。

ケープペンギンの楽園、
ボルダーズ・ビーチ(南アフリカ)

ケープペンギンは絶滅危惧種に指定され、保護対象になっているケープペンギンは絶滅危惧種に指定され、保護対象になっている

 ロバのようなけたたましい鳴き声のケープペンギンに接近できるビーチがあるのは、南アフリカ共和国。テーブルマウンテンの麓に広がるケープタウン郊外、サイモンズタウンにあるボルダーズ・ビーチです。1983年に1組のペンギン夫婦が定住して以来繁殖し、現在は約2000羽のペンギンが暮らしています。ペンギンが人里に近い場所にコロニー(集団繁殖地)をつくるのは珍しく、ボルダーズ・ビーチの一帯が、当時商業的漁業が禁止されていたエリアだったため、餌が豊富にあったことや、ボルダーズ(巨礫〈きょれき〉)が複数あるため、風の影響を受けにくく隠れ家としても適していることなどが要因として考えられています。