欧米では当たり前、社長・CEOこそ「コーチング」を活用すべき理由社長やCEOがコーチとの会話で自ら課題を見つけ、行動を変える効用は大きい(写真はイメージです) Photo:PIXTA

日本でのコーチング
実業界でも普及へ

 日本で「コーチング」と言えば、野球などスポーツ界の言葉だ。プレーヤーのパフォーマンス向上を目的にした、マネジメントによる指導行為を指す。

 しかし現在では、コーチングという言葉は、スポーツだけでなくビジネス界でも普及し始めている。書店のビジネス書コーナーにも、コーチング関連書籍の棚が設けられている。コーチが問いを通じて対象者の思考を刺激し、対象者は自身の可能性の最大化を公私において目指すというコーチングの手法も浸透しつつある。

 日本では、自費でコーチングを受ける人が増加傾向にあるが、その多くは20~30代だ。企業が費用負担する場合でも、部長や課長などミドルマネジメント層がコーチングの対象だ。日本で普及しているコーチングは、次世代を担う経営幹部候補の成長が主目的だ。コーチングの独立専門家は、日本の伝統的マネジメント業務のアウトソースとなっている。