22年上半期は新型コロナウイルス変異株やロシアのウクライナ侵攻、また米国の高インフレ抑制に向けた積極的な利上げなど、株価にとっては逆風となる話題がいろいろと見られました。
特に米国においては、利上げ(中央銀行による政策金利の引き上げ)が近年では例を見ないほど速いペースで進むことが予想されています。この影響で、景気後退が起こる懸念も高まっています。
このような状況を踏まえると、22年下半期は米国株の株価がさらに一段と下落する可能性も覚悟しておく必要があるでしょう。
今の米国株の相場は
「買い時」なのか?
昨今の下落相場をチャンスと捉えて、買い時のタイミングをうかがう声もよく耳にしますが、下記のチャートを見てください。
これは人気の投資信託であるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の、2022年上半期における基準価額の推移です。円評価額でのS&P500の値動きだと考えていいでしょう。
6月30日の箇所に注目すると、年始と比較して-5.13%となっています。先ほど見たS&P500と比較して、そこまで下落していないことが分かります。
円評価額のS&P500が年始からさほど下落していない理由は、20年ぶりの1ドル=130円台の円安の影響からでしょう。
日米の金利差拡大によって大幅な円安が進行しており、22年初めは1ドル=114円程度でした。たった半年で、20%近くも円の価値が下落したことになります。