家事代行の利用ってあり?共働き世帯で浮かぶ「男女の意識差」の実態写真はイメージです。 Photo:PIXTA

>>前編『共働き世帯「子どもの夏休み問題」に光明、家事代行フル活用の家庭に密着』から読む

仕事と家庭の両立の壁に直面
以前は好きだった料理がストレスに

「共働き世帯の夏休みの乗り越え方」をテーマに、前編では家事代行サービスの利用者である若田香里さん(仮名)に話を聞いた。後編では、若田さんに起きた変化と、家事のジェンダー・ギャップについて考えてみたい。

――そもそも家事代行を利用するきっかけは何だったのですか?

 夫は子どもの相手、風呂掃除やお皿洗いを担当していますが、料理はほとんどできず、掃除と合わせてずっと私が担当していました。長男が生まれた後、0歳から保育園に預けて時短勤務で復職したのですが、やはり両立は大変で。以前は好きだった料理が“義務”にしか感じられず、ストレスになってしまっていたのです。

 作り置きもしていましたが、子どもがたくさん食べるようになるとそれも間に合わなくなってきて。「家事や子育てをおろそかにしてまで仕事を続けるべきだろうか?」と悩みました。

 そんなときに、当時まだ珍しかった家事代行マッチングの存在を知りました。なかでも比較的リーズナブルで特定の個人とマッチングできるタスカジがいいかな、と。お試しで料理の作り置きをお願いしたら、とても良かったので、7年間ずっと続けて来てもらっています。

――コロナ禍でいわゆる「おうち時間」や在宅勤務が増えたことで、家事や育児の役割分担に悩んだことはありますか?

 コロナ禍で家族と過ごす時間が圧倒的に増えましたよね。長男が学童をやめて帰宅が早くなり、在宅勤務をしていても話しかけてくるので、14~15時くらいはほとんど仕事に集中できないこともよくありました。また、空手やスイミング、バスケットボールなどの習い事を始めさせたのですが、思った以上に送迎が大変で。夫婦で分担しながら、送り迎えをしています。