片づけ作業の分岐点(2)
しまっていく順序は?

【質問2】モノを分け終わったら、先にしまうのはどちら?
A:今使っているモノ
B:今のところ使う予定のないモノ

 正解は「A:今使っているモノ」です。そもそも収納の主役は「今使っているモノ」のはず。なのに、多くの人がBの「今のところ使う予定のないモノ」から収納に詰めていって、最後に「今使っているモノ」をしまおうとします。結果「収納がぎゅうぎゅうで、今使っているモノの置き場所がない」という状態になってしまっているのです。

 リビングは特にモノが集まりやすいので、こまめに“過去”や“未来”を切り捨てて、“今”だけを残すための入れ替え作業が必要です。省エネモードだった頭をここから大いに働かせて、収納の主役を「今の生活で使っているモノ」に入れ替えましょう。

 参考までに、私がこれまでサポートしたご家庭で行ったリビング収納の入れ替えを書いてみます。

リビング外に移動させた「今のところ使う予定のないモノ」
1)使わないけれど保存したいモノ、保管の必要があるモノ
・夫婦の卒業アルバムや結婚前の写真
・何年も前からの子どもの作品や歴代の保育園ノート
・使い終わった塾のテキスト
・コレクション化した書籍
・住宅購入時の不動産資料

2)使わないけれど捨てるのに迷いを感じるモノ、処分に手間がかかるモノ
・引退したノートパソコン
・ブームが過ぎた美容家電/マッサージ家電
・代替わり前のホットプレート

3)使えたら使いたいが、具体的に使う予定はないモノ
・子どもが大きくなって出番が減った流しそうめんのマシン
・プレゼントされたアロマディフューザー

リビング収納に大きく置き場所を確保した「今使っているモノ」
・文具
・薬(処方薬/市販薬)
・ケア用品(爪切り、耳かき)
・衛生用品(マスク/アルコール)

「今使う予定のないモノ」は、空き箱などにまとめて、ストックスペースに逃がして、今日はそれ以上触りません。「使う予定がないから処分すべきではないか」と検討することも後日でOKです。

 片づけ作業では、判断しなければならないことがたくさんあります。エネルギー切れになる前に「今の生活、今使っているモノ」をしまうところまでやり切れれば、それが今日の片づけの十分な成果です。「片づけは、すべてのモノを収納にしまい切って終わり」という思い込みを取っ払いましょう。