片づけ作業の分岐点(3)
正しい情報はどこにある?

【質問3】収納のしかたを決めるのに参考にすべきなのはどちら?
A:収納のお手本情報
B:自分の感覚

 正解は「B:自分の感覚」です。Aの「収納のお手本情報」は、あくまで判断の材料の一つなので、決してうのみにしないこと。「●●収納はコレ一択!」などのネット情報や、収納用品売り場の「なんだか良さそう」な雰囲気に踊らされないために、「自分の感覚で収納を決める」モノサシを持っておくことをお勧めします。

必要なのは「分ける機能」か「まとめる機能」か
 例えば、契約中の保険証券や家電のマニュアル・保証書をどう収納するのか情報収集するとしましょう。「ひとつの契約(家電)を1ページにファイリングする」ような「分けるタイプの収納」と「保険関係は丸ごと1ケースに入れる」ような「まとめるタイプの収納」があるはずです。みなさまの家はどちらが向いているでしょうか。

 頻繁に使うなら「1ページに1つの、分けるタイプ」がよいのですが、どうでしょう? 保険証券は大抵「1年に1回見る程度」、家電のマニュアルに至っては「全く見ないまま、家電自体を処分してしまった」というケースが大半です。なので、「ざっくりカタマリになる、まとめるタイプ」が一般的にはおすすめと言えます。

 収納用品は、パッと見には「分けるタイプ」の方が機能的で優秀に映りますから注意が必要です。「その機能は本当に必要なのか?」と立ち止まって考えてみましょう。

出したモノを戻す作業がめんどくさくないか
・戻す過程に障害物がある→なくす
・戻す動作が窮屈→収納に余白を設ける
・戻す場所が遠い→近づける
・戻す場所がバラバラ→まとめる

 いくらモノを減らしても、いったんきれいにしまっても、「いったん出したモノを戻すのがめんどくさい」限り必ずリバウンドします。よく使うモノほど、戻す作業をラクにすることを意識してください。「めんどくさい」見つけ方、なくし方については『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』という本に詳しく書いたので、よかったら読んでくださいね。

 今回は片づけの始め方、進め方、終わり方について解説しました。「頭を使って考え、方向性を決める場面」と「淡々と手を動かして作業を進める場面」のメリハリを意識すると、片づけのスピードも成果も大きく変わるはず。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

(家族の片づけコンサルタント sea(しー))