トヨタとSUBARU
コダワリの走り

 市街地を少し走っただけでも、足回りが引き締まっていてステアリングにも手応えがあることを実感した。高速道路でのフラットライド感も見事だ。ただし、乗り心地としては多少の硬さを感じる。このあたりは好みの分かれるところだろう。

 両車とも少々気になったのは、荒れた路面でハーシュネスやロードノイズが反響するような感覚があること。開発関係者も認識している様子だった。近い将来、リファインの手が入るに違いない。

 bZ4Xとソルテラは、全体として、いずれも万人向けの性格。初めてBEVに乗るユーザーを戸惑わせる要素はない。静かで滑らかな走行フィールは大きな魅力、4WDの巧みな車両制御にも目を見張る。BEVならではの驚きが薄いといえば薄いが、完成度は実に高い。そして走りのキャラクターは、しっかりと作り分けられている。このあたり両社のコダワリが感じられ、興味深く思った。

(CAR and DRIVER編集部 報告/岡本幸一郎 写真/小久保昭彦+トヨタ)

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