2位はフジミインコーポレーテッドで、平均年収は897.6万円。同社は、一般的な知名度はあまり高くないが、愛知県が誇る隠れた優良企業のひとつ。主力商品の半導体シリコンウエハー製造用研磨剤は、世界トップシェアを誇る。

 さらに近年は半導体市場の活況を追い風に、業績は右肩上がり。22年3月期は売上高営業利益率が23%に達し、純利益が過去最高値を更新した。賞与平均が8カ月を超えるなど、好調ぶりは平均年収にも反映されていて、「年収が高い企業ランキング2020【愛知県】」では799.8万円で8位だったのが、翌21年版は854.4万円で4位にランクイン。この2年で平均年収を約100万円上げ、ランキングを着々と上り詰めている。

 3位は中部電力で、平均年収は857.8万円。続く4位に同857.1万円で、トヨタ自動車がランクインした。

 世界に誇る日本のトップ企業であるトヨタが4位、しかもグループ傘下の豊田通商に平均年収200万円以上も水をあけられていることを、意外に思う人も多いだろう。

 従業員数に着目してほしい。トヨタの単体従業員数7万710人は、全100社の中でずば抜けて多い。にもかかわらず、ベスト5に入る高年収であることが、トヨタの強さを物語っている。

 5位は名工建設で、平均年収は837.5万円。JPタワー名古屋の建設や、JR東海の鉄道メンテナンス・敷設工事で知られる。

 次ページ以降では、6位以下の全100社の順位と平均年収を掲載している。トヨタグループでトップ5入りを逃したデンソーや豊田自動織機、また、中部地方を代表する大手企業であるJR東海が何位にランクインしているのか、ぜひチェックしてみてほしい。

(ダイヤモンド編集部 柳澤里佳)