「評価してもらうべきキーマン」との接点のつくり方

サラタメ:会社の評価で悩んでいる人の多くは、「いま目の前の仕事で結果を出せば、希望のルートで出世できる」と思い込んでしまっているんじゃないかと思います。

 実際、私もそうでしたから。

 でも、その思い込みこそが落とし穴

「評価してもらうべきキーマン」を見誤ると、どんどん希望のルートから遠ざかってしまいます。

 重要なのは、自分の希望を通すために「誰に評価されるべきか」をしっかり見極め、そして、接点をつくること。

 私の場合は、飲み会や社内行事などをうまく活用していました。

 私が異動したいと思っていた部署の重鎮たちが、会社の草野球チームに頻繁に顔を出しているというウワサを聞きつけ、毎週のように草野球に参加するようになったんです。

 まあ、正直なところ、「会社の人と草野球なんかしたくないわ」と思ってたんですけど(笑)、作戦は効果を発揮してくれました。

 その部署への異動は結構厳しいと言われていたんですが、比較的早めに異動が叶ったんです。

――最近は、「会社の飲み会やイベントには参加したくない」という人が多いですが、そういう活かし方もあるんですね。

サラタメ:私のように「職場ではなかなか会えないキーマンとの接点をつくりたい」という目的がある場合には、有効な手段だと思います。

 何も、媚びへつらったり、「私はこんな成果を出してきました」みたいなアピールをしたりするのが大事なわけじゃないんですよ。

「〇〇という社員が異動願いを出している」という話が出たときに、「ああ、あいつね。知ってる知ってる、野球がんばってたよ」と、親しみを抱いてもらえるような土壌をつくっておくのが大事なんです。

 どちらかと言えば、プラスポイントをつくっておくよりも、人間性にかかわる欠点を見せないとか、マイナスポイントを出さないことのほうが大事ですね。

 名前が出たときに「まあ悪いやつじゃないし、いいんじゃないかな」というように、ほんのちょっとの安心感があるだけで、だいぶ違うんですよ。

――たしかに、一度も会ったことがない、人間性が見えない人よりも、面識のある人のほうが、チームに入れやすいかもしれませんね。

サラタメ:そうそう。だから飲み会も、ずるく聞こえてしまうかもしれないですけど、「この人と飲んだらメリットがあるな」と思えるものにだけ参加していました(笑)。

 プライベートまで仕事のことを考えたくないと思うかもしれませんが、普段キーマンと会うチャンスがないのなら、そういう場を有効活用できるといいと思います。

――2つ目は、「会社と自分の方向性が合致しているか」でしたね。