人生100年時代、
「出世」よりも重要な「3つの武器」

サラタメ:そもそも、「会社がいいと判断する人物像」と、「自分がいいと思う人物像」が合致していない場合、いくら努力しても永遠に評価されないかもしれません。

 努力してもどんどん会社の評価軸からはズレていき、ギャップが広がるだけ。

 たとえば、営業重視の会社に技術職として入った結果、なかなかスキルアップできないとか、よくあるケースですよね。

 エンジニアとしての技術をもっと高めたいのに、会社は技術チームの職場環境をよりよくすることよりも、営業力を高めることに予算を費やしたい、とか。

 これはもうどうしようもないじゃないですか。

――どうしても、会社側との相性もありますもんね。

サラタメ:そうなんですよね。社風が合わないケースもある。

 私もそうだったんですよ。

 新卒で入社した会社は、比較的、人づき合いや、協調性を重んじるところがあった。

 私個人は実力主義が合っているなと思っていたので、その点、社風とのズレに苦しんだことはありました。

 今、私がサラリーマンとして所属している会社は、「成果さえ出していればOK」というスタンスなので、居心地がいいですね。

 なので、「これ以上、いくら努力しても会社のレールに乗ることができないな」と感じたら、一度立ち止まって転職を検討するのもいいかもしれません。

 そもそも、「この会社で出世することを目標にして本当にいいのか?」と、原点に立ち返るのもいいと思います。

――『シン・サラリーマン』でも、「人生100年時代において、出世の価値は大きく下がった」と書かれていましたよね。

サラタメ:そもそも、「出世」が人生の安定をもたらしてくれるのは、会社の寿命が長く、終身雇用が約束されていた頃の話。「出世」よりも1「リーマン力」、2「副業力」、3「マネー力」という「3つの武器」を身につけることこそ、人生100年時代の充実したワークスタイルを実現するカギだと、私は確信しています。

 今回の本が、自分の人生を見つめ直すきっかけになれば嬉しいですね。

(本原稿は、話題沸騰のサラタメ著『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』の内容をもとに、新たに著者がインタビューを受けたものです)