相手に敬意を表したつもりが間違った表現を使っていたという場合も少なくない。「高岡様がなさっていらっしゃった」のような二重敬語や、「岡崎様はおりますか?」と尊敬語を使うべき場面で謙譲語を使うのはNGだ。間違いやすい敬語の例はチェックして直しておこう。

◇好感をもたれる話し方

 プレゼンテーションなど大勢の前で話すときだけでなく、報告・連絡・相談や電話対応など、ビジネスにおける会話では、情報を正しく、わかりやすく伝えることが重要だ。話すスピードはややゆっくり、声のトーンは高すぎず低すぎない落ち着いたミドルトーン、正しい敬語を使うなどがポイントだ。

 話の組み立て方は、最初に「主題」、次にその「根拠」、最後に「提案」の順番にすると相手に伝わりやすくなる。1文を短く、語尾を明瞭にすることも意識しよう。

 また、話す内容だけでなく、話す態度も相手への伝わり方を左右する。言いにくいことを言わなければならないときなどは、「恐れ入りますが」「申し訳ありません」などのクッション言葉を活用するとよい。

◆電話・メール・文書作成
◇携帯電話・スマートフォン

 携帯電話やスマートフォンは、どこにいても連絡のとれる便利なツールであるが、ビジネスパーソンとしては学生時代と同じノリで使ってはいけない。勤務中は私物の携帯電話やスマートフォンはマナーモードに設定し、私用のメールやSNSは控えよう。

 会社から携帯電話やスマートフォンを支給されている場合であっても、本当に必要なとき以外は受けるのもかけるのも社内に戻ってから会社の電話を使うのがおすすめだ。社外で仕事の電話をすると、機密情報が周囲に漏れてしまう心配がある。電話がかかってきたとき、通話できる環境でなければ、移動してからかけ直すようにしよう。

 支給された携帯電話やスマートフォンで私用の電話やメールをするのはもちろんNGだ。

◇ビジネスでのメールの扱い方

 手軽な連絡手段であるメールは、使い方を工夫すれば作業の効率アップにつながる、ビジネスにおいても欠かせないコミュニケーションツールだ。

 メールにはすぐに届く手軽さと、手元に控えを残せ、あとから検索できる利便性がある。複数人に同一内容を共有することも、情報の加工も容易だ。ただし、メールのセキュリティは完全ではない。また、異なる環境でメールを見たときには表示が崩れることもある。