中学受験「失敗した塾選び」に学ぶ、後悔を事前に防ぐチェック項目とは質問対応もチェックしたかったと話すママやパパも多い。御三家に合格した生徒のママはいう。「あれだけ宿題があれば分からない問題もありますよ」(写真はイメージです) Photo:PIXTA

中学受験界では本格的に塾選びシーズンを迎えました。ノンフィクションライターとして今まで多くの学校や塾関係者・受験経験者に中学受験をインタビュー取材してきた杉浦由美子さんによると、中学受験の第一関門は塾選び。「大手だから」「合格実績が高いから」といった理由で入塾し、家庭の状況や子どもと合わないために苦労する親子も多いといいます。そこで前回に続き、杉浦由美子さんの著書『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)から失敗例に学ぶ塾選びのコツを一部抜粋紹介します。

大手塾のメリットは「難関校も中堅校も対応できること」

 さて、塾を選ぶとき、大半のママやパパは四大塾(SAPIX、四谷大塚、日能研、早稲田アカデミー)から検討する。メジャーどころは安心感もあるし、校舎数も多いから通塾便利だということもあろう。

 では、大手塾に入れるメリットはなんなのだろうか。

 入塾時、3年生の2月の段階では受験時の学力はまず予想できない。大手塾でも4年生の間に最上位クラスは半分ぐらい入れ替わると聞く。実際、大手塾が低学年での学力と高学年の学力を比較する調査をしているが比例しないという。