総合経済対策、財政支出は39兆円
効果が未知数の事業も混じる
政府は物価高対策や首相が掲げる「新しい資本主義」の加速などの4つの柱による総合経済対策を決めた。
事業規模71.6兆円のうち財政支出は39兆円、第2次補正予算案の一般会計は29.1兆円となった。
電気、ガス、ガソリン補助金などの物価高対策のほか、「新しい資本主義」の加速として、人への投資の強化や成長分野への労働移動、成長分野における大胆な投資の促進などが盛り込まれたことで、規模が大きく膨らむことになったが、政策効果が未知数の事業も混じったものになっている。
目玉の電気・ガス代の負担軽減はガソリン補助金と合わせて総額6兆円だが、来年春以降、原油や天然ガスの輸入価格上昇でさらに料金が値上がりする見通しで、十分な負担軽減策になるかは不透明だ。
対策全体のGDP(国内総生産)を押し上げる効果も、規模は膨らんだとはいえ、今の需給ギャップのすべてを埋める効果はない。