たばこ休憩が議論に
ならない社会が理想?

 それ以外の反応として興味深かったのが、職場での理不尽やおかしな常識を挙げ、たばこ休憩が許される風潮もその一つであるとするものだ。

 たとえば「出るくいは打たれる」であったり、「年功序列」の文化であったり、生産性向上と言いながら効率よく仕事を終わらせる人より残業をする人の方が「頑張ってる」と評価されることがあったり……。

 そもそも、就業時間ではなく生産性や効率に重きが置かれる評価軸であれば、たばこ休憩であれオヤツ休憩であれ、いくら休憩を取っても、とがめられることはないはずだ。

 たばこ休憩がたびたび議論の対象となり、多くの人の反応を引き出しているのは、いまだに日本の企業の多くが就業時間や周囲との協調性に評価軸を置いていることの表れと言えるかもしれない。

 このたばこ休憩議論を見て、「そんなことはうちの会社では問題にならない」と思った人もいるのではないだろうか。それは社員を信頼し、その裁量に任せた融通の利く働き方がかなえられている企業だからかもしれない。