若手が失敗を回避してばかりいると
成長に必要なものが不足する
一般に1990年代中盤から2000年代終盤までに生まれた人たちを「Z世代」と呼び、消費世代の区分に使われています。現在の年齢でいうと、10代から20代半ばの人たちが該当します。
Z世代は子供の頃からインターネットやスマートフォン、SNSに慣れ親しんだソーシャルネイティブ世代で、コスパとタイパ(タイムパフォーマンス)、つまり費用対効果と時間対効果を重視する傾向があるといわれます。
もう一つ、Z世代の特徴としてよく指摘されるのは「失敗したくない」傾向です。たとえば買い物をするときは事前にSNSのレビューを丁寧に参照し、未知のリスクを回避して「正解」にたどり着こうとします。
就職や転職に関しても、「就職活動の正解は何か?」を追求する、まるでクイズの正解探しをしているような人を見かけることがあります。
確かに、若い人が限られた予算で大切な買い物をするなら、できるだけ失敗を避けるのもわかります。しかし就職や転職、キャリアに関する課題をその感覚で行うと、あまりよい結果にはならない恐れがあります。