株式投資で資産2億5000万円を築いている現役サラリーマン投資家の愛鷹氏。2008年から株式投資をはじめ、これまで通算66もの銘柄で10倍株(テンバガー)を達成。“テンバガー・ハンター”の異名をとる。2021年は9年連続テンバガー達成。会社員として働きながらテンバガーを連発する【愛鷹式】超分散投資術を徹底解説した初の単著『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)から、一部を抜粋・編集し、一度買ったら決算を都度確認するだけでほとんど売らない、というサラリーマンでも再現性の高い超シンプルな投資法を紹介する。

【10倍株連発】株式資産2億5000万円超の現役サラリーマン投資家が明かす“まだまだ伸び代がある”10倍株銘柄イラスト:タラジロウ

DX(デジタルトランスフォーメーション)
「セキュリティ」関連に注目!

【前回】からの続き 半導体に続いて見逃せないのは、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連の銘柄です。業種としては「情報・通信業」に入ります。DXとは、データとデジタル技術を活用してビジネスの効率化や変換を図るということ。2020年に誕生した菅すが義よし偉ひで内閣が、DXを推進するために「デジタル庁」を新設したことからも、DX関連銘柄に注目が集まりました。

ひと口にDX関連といっても、裾野は広いもの。通信があるところには、常に情報漏洩のリスクがあります。対策を施しているものの、ウイルスと対策ソフトのいたちごっこが何十年と続いているからこそ、息の長いテーマとなっています。私が注視しているDX関連銘柄は、第1に「セキュリティ」関連です。

具体的に注目してきた銘柄をいくつか挙げましょう。大手では、野村総合研究所(4307)と、SCSK(9719)があります。野村総合研究所はシンクタンクとして知られていますが、現在はコンサルティング業務と情報システムの構築を担っています。SCSKは、ITサービスの大手であり、クライアントのシステムの立案・開発・運用・保守・管理をトータルに手がけるシステムインテグレーター(SIer)です。

まだまだ伸び代がある10倍株銘柄

続いて大手以外のセキュリティ関連を挙げましょう。私自身が保有するセキュリティ関連で10倍株となった銘柄ですが、まだまだ伸び代があると思っています。ネットセキュリティ専業のデジタルアーツ(2326)は、安全なサイトだけに接続できるフィルタ技術に強みがあります。2012年に1株396円で購入し、2017年に10倍株を達成しています。最大倍率は28倍(2019年7月29日)を超え、1万1240円をつけたことがあります。

【10倍株連発】株式資産2億5000万円超の現役サラリーマン投資家が明かす“まだまだ伸び代がある”10倍株銘柄

セキュリティ対策ソフトとシステム構築を手がけるソリトンシステムズ(3040)は、2012年に1株126円で購入し、やはり2017年に10倍株を達成しています。最大倍率は18倍(2020年10月15日)を超え、2302円をつけたことがあります。

近年話題となることも多いSNSなどの投稿監視や運用支援を主力としているイー・ガーディアン(6050)は、2016年に1株427円で購入し、2018年に10倍株を達成しました。独立系のシステムインテグレーターで、工場向けのIoT、官公庁向けのセキュリティ関連の業務も手がけるシーイーシー(9692)は、2011年に1株171円で購入し、2017年に10倍株を達成しました。

新しいセキュリティの注目銘柄

PCレンタル、引きとりサービス、データ消去サービスなどを手がけるパシフィックネット(3021)は、2018年に1株509円で購入し、7倍近くまで株価が伸びています。2020年代のうちに10倍株に育ってくれたらいいなと期待しながら、業績をチェックしています。

新しいセキュリティの注目銘柄としては、おもにSM(ショートメッセージ)を介した本人確認業務を代行するアクリート(4395)が挙げられます。さまざまな場面で不正使用を防ぐため、本人確認を徹底する流れが強くなっていますから、今後も業績が伸びることが期待できます。2022年8月には非常に意欲的な中期経営計画が発表され、株価も大きく伸長しました。

※本稿は『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。