4.将来のお金に対して危機意識が低い

 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世間調査」(2012年)によると、二人以上の世帯の26%が金融資産ゼロという結果が出ています。40代(二人以上世帯)で金融資産ゼロの割合は年収300万円未満の家庭で44%、年収300〜500万円未満の家庭でも30%、年収500〜750万円未満の家庭で18%です。

 私が家計診断をしていても、40代で今まで一度もお金を貯めたことがないという家計はかなりの割合でいます。「このままでは10年後に子どもが大学に行く際に赤字になります」と言っても実感がないというご夫婦もいるものです。

「困ったら親が助けてくれるから」「努力しなくても貯められる魔法の方法があるはず」「将来子どもが稼いでくれる」というマインドなのです。「いつまでもあると思うな親と金」ということわざもあるように、いつまでも親に頼ってばかりはいられません。キャッシュフローシミュレーションで将来必要なお金をすべて入力し、数字で見て危機感を持つようにしましょう。

5.夫婦の間で秘密が多く、お互いが自分の権利を主張する

損保ジャパンDIY生命「2012年冬のボーナスと家計の実態調査」によると、「夫に内緒の資産」を持っている人は45.4%と、約半数に渡るそうです。金額は「100万円未満」が28.6%、「100〜200万円未満」が20.7%、「200〜300万円未満」が14.1%、「1000万円以上」が12.8%、「500〜600万円未満」が9.7%で、資産保有者の平均額は414.6万円という結果が出ました。

 内緒のへそくりはまだいいのですが、内緒の借金がある場合もあります。「パートナーが管理している部分は把握していないしノータッチ」という夫婦は家計を改善しにくいものです。ブラックボックスになっている部分が多ければ多いほど、改革のメスを入れられる部分が少なくなってしまうからです。

連載第1回でお伝えしたように、お金のことや将来の夢を夫婦間でさらけ出すことから、「貯まる生活」は始まります!お互いの気持ちがバラバラでお互いが邪魔をし合う存在だとお金は貯まっていきません。資産運用をする上では種銭が多いほうが有利ですし、生命保険の死亡保障金額を考える際にもお互いの貯金額も考慮して決めるべきです。

お互いに秘密の資産があると全体では非効率になるのです。話し合うきっかけが持てないというカップルは一緒にプロの診断やセミナーを受けることをおすすめします。

 おすすめ無料相談先
 日本FP協会 FPの無料体験相談窓口「くらしとお金のFP相談室」
http://www.jafp.or.jp/consult/kurashi_fp/index.shtml