同社の電気自動車は
日本でも増えつつある

 2022年11月末時点で日本国内におけるヒョンデの販売台数は11カ月で469台だった。ちなみに2021年は1年間で34台、2020年は18台だったから、1300%以上という急激な増え方である。

 このうちの何台がアイオニック5か定かではないが、日本市場に投入されるのは電気自動車のアイオニック5と燃料電池自動車のネッソが中心というから、469台のうちの多くはアイオニック5とみていいだろう。

 冒頭にご紹介した韓国・栄州市の事故と同じ12月5日、福岡県でもアイオニック5が飲食店に突っ込む事故があったが、こちらの自動車は幸いにも炎上は免れた。前方の左側をぶつけたくらいの事故であったため、火が上がらなかったのだと思う。これがもし、ボンネットを大きく損傷させるほどの事故であったら、日本でも死者が出ていたかもしれない。

電気自動車がガソリン車よりも
優れているということはないはず

 衝突事故はガソリン車でも電気自動車でも起こることだが、バッテリーの熱暴走による火災は、電気自動車ならではの事故といえる。衝突から数秒で車両全体が炎上するとなれば、そこから脱出するのはガソリン車よりも格段に難しい。近未来的なイメージからなのか電気自動車はスタイリッシュなデザインのものが多いが、そうすることによってドアが開けづらいなど安全性を欠くようであるなら、今すぐもっと安全性を重視したデザインへと変更すべきだ。

 個人的には、電気自動車をゴリ押しする昨今の風潮はどうかと思っている。原子力発電が主流の国ならともかく、日本の電気はほとんどがLNGなどの化石燃料を燃焼させてつくっているものだ。その電気で走る電気自動車は、ガソリンを燃焼させて走るガソリン車より本当にクリーンだといえるのか。

 この冬も日本政府は国民に節電するよう呼び掛けているが、電気自動車に乗る人を増やすのは、節電とは反対の行為ではないのだろうか。盲目的な電気自動車ブームは、世界中から早く去ってほしいと思う。

【訂正】記事初出時より以下の通り訂正します。
12段落目:「釜山の料金所で起こった事故について、釜山西部警察署の関係者は、「事故が起きた場所はETC(自動料金支払いシステム)ではなく現金精算区域であり、自動車の破損程度を見ても、事故を起こした自動車が猛スピードで走って衝突したわけではない」と明らかにしている。」→削除
6月に発生した釜山の事故については、10月に警察の鑑定結果が発表され、事故が起きた時の走行速度は時速96kmだったことが判明したためです。
(2022年12月24日18:53 ダイヤモンド編集部)