──道央情報サービス協同組合とエス・バイ・エス事業協同組合はどのような関係にあるのでしょうか?
風間 共に、税務・会計業務を中核とした企業経営総合コンサルティンググループであるさくらマネジメントグループ傘下の組合です。創業者の庵原宏章が1973年に開業した税理士事務所から始まり、現在は税理士法人や社会保険労務士法人、医療コンサルティング会社など13の企業や組合が所属しています。
エス・バイ・エス事業協同組合 理事長・松浦 良一氏(左)。1951年生まれ。札幌市出身。早稲田大学商学部卒業後、北海道拓殖銀行に入行。98年北洋銀行に入行、2005年常務取締役就任。06年上光証券(現・北洋証券)代表取締役副社長、07年代表取締役社長。19年12月道央情報サービス協同組合上級顧問に就任、21年エス・バイ・エス事業協同組合理事長に就任。
松浦 二つの組合の業務内容は同じで、営業区域が異なっています。道央が北海道と東京23区。それ以外のエリアをエス・バイ・エスがカバーしていて、札幌・東京・大阪本部の他、東北、新潟、茨城、北陸、名古屋、福岡などに支部があります。
──二つの組合はどのような業務を手がけているのでしょうか?
風間 1万円の出資金を拠出していただいた組合員に対して、さまざまなサービスを提供しています。メインは、高速道路の通行料金の共同精算事業です。
──共同精算事業とは何でしょうか?
風間 当組合がNEXCOと契約することで、組合員に高速道路の大口利用割引を提供する事業です。割引は大きく分けて3種類あります。
一つ目は「車両単位の割引」です。特定の1台でしか利用できないETCコーポレートカードを使うと、高速道路の月間利用額が5000円を超えた分だけ料金の割引が受けられます。割引率は、利用額が5000円超~1万円までは10%、1万円超~3万円までは20%、3万円超は30%です。例えば月4万円の利用なら、5000円×10%+2万円×20%+1万円×30%で7500円の割引です。
松浦 二つ目は「契約単位割引」です。組合全体の1カ月の利用総額が500万円を超え、発行カードの平均利用額が月3万円を超えた場合、当組合が10%の割引が受けられる制度です。
三つ目は「UC・ETCカードを使った割引制度」です。これは、どの車にも使い回せるETCカードで、月間利用額に関係なく一律で4%の割引が受けられます。こちらは高速道路の利用が少ない組合員でも活用できます。
これらの割引サービスを出資金1万円と月数百円の手数料で受けられるのです。