トークンでコミュニティの
独自価値を創出する
私自身も、1年程前に「HENKAKU(変革)」(※3)というDAO的なコミュニティを立ち上げました。web3による社会変革について議論し、実践するコミュニティです。
「$HENKAKU」というトークンも作り、活動に貢献した人たちに配っています。
HENKAKUはパソコン通信時代のオンラインコミュニティに似た側面もありますが、トークンがある点が大きく違います。
仮に何かのイベントを開催した際、それに協力してくれた人にトークンを配って貢献に報いることができます。トークンが面白いのは、お金では買えない価値によってコミュニティへの貢献に報いる点です。
現在は、1時間の貢献を「100$HENKAKU」分として、トークンに換算しています。使い方の例としては、もしメンバーがHENKAKUのイベントに外部の誰かを招待したいとき、「1000$HENKAKU」でNFT(※4)のチケットを購入して参加希望者に送ります。
つまり、コミュニティのために10時間働けば、仲間を呼ぶことのできるインセンティブが付与されるという仕組みです。
2022年6月、政府はデジタル戦略などに関する国家方針(※5)を閣議決定しました。この中にはweb3の推進に向けた環境整備の検討が盛り込まれています。
例えば、ゲームやメディアなどのコンテンツ産業ではたくさんのフリーランスクリエーターが活躍しており、プロジェクトベースの働き方が浸透しています。
現状、彼らには制作への報酬として金銭が支払われるだけですが、これをDAO化し、トークンを取り入れれば、著作権などプロジェクトで生まれたさまざまな付加価値を個々に還元できるのではないでしょうか。