英バーバリー・グループと「カルティエ」を傘下に持つスイスのリシュモンは、中国人客への売り上げが増加し始めたことを明らかにした。新型コロナウイルス流行前は高級ブランド業界にとって最大だった市場で、回復の兆しが表れている。高級衣料品、ハンドバッグ、宝飾品メーカーは過去20年、中国人買い物客の国内外での消費を頼りにしてきた。そのため中国でのコロナを巡る混乱の長期化が大きな頭痛の種となっていた。中国政府が規制を解除した今、問題は中国人の消費がいつ、どの程度回復するかだ。バーバリーとリシュモンは、昨年10-12月期は感染者急増で中国での売上高が減少したが、新年は好調なスタートを切ったと報告している。「再開が進むにつれ、非常に有望な兆しを目にしている。取引が力強さを増している」。バーバリーのジュリー・ブラウン最高財務責任者(CFO)はこう話し、中国人消費者が香港やマカオなどへ買い物に出掛けていると指摘した。