なお、初めて学習するところは、わかる範囲でOKです。例えば、国語なら文章だけ先に読んでおく、理科や社会はたいてい先生が興味を持たせるように話されるはずなので、読むというより、パラパラ見る程度でもかまいません。

 算数であれば、一番最初のページや最初に載っている例題(答えも含む)だけ読んでおきましょう。出だしでつまずかないようにです。ただ、どの教科も復習が大切です。そのための授業効果を上げる前準備と考えて、“簡単な”予習をする習慣がつけば成績は必ず安定します。

3つのポイントを押さえた「省エネ勉強」で伸びる!

 授業時間で大切なのは、授業で理解できているかどうかです。

 むやみに勉強量を増やさずに、最小限の勉強で成績が伸びる「省エネ勉強」をしている子は、これができています。授業の受け方にも次のような特徴があります。

(1)何がポイントかわかっている
(2)考えながら話が聞けている
(3)ノートをとることばかりしていない

「予習」をしている生徒には、これからのことができる余裕があるのです。事前に、何を学ぶかがわかっているので、先生の話に集中できて、大事な点を聞き逃しにくくなります。

 当然、頭の中で整理もできているため、ノートはムダなものをなるべく書かず、大事な箇所だけバッチリ書けています。こうして授業内容をしっかりと吸収できるのです。

「授業を受ける」=「ノートを書く」にしてはいけない

 これまで多くの授業をしてきてわかるのですが、残念ながら「ノートを書くこと」を最優先にする生徒が非常に多くいます。考える時間を取らない、話も聞けない。これでは授業を受けてもその場で授業内容を頭に入れることはできません。ノートをとるのは先生の話を聞く合間に、ときどき書く程度でいいのです。

 そのため、僕は話をする際、必ず生徒にノートを書く手を止めさせます。授業が板書を写すだけの時間にはならず、生徒が話を聞き逃すこともなくなるからです。

 授業の内容をしっかり理解するためにも、ノートを書くことに時間を取られすぎないことが大事です。授業中であっても自分の頭で考える時間をもっとつくってほしいと思います。