「ニューヨークのホワイトハウス」と呼ばれた理由
アメリカ大統領トゥルーマンをはじめ、歴代大統領が利用しているザ・カーライル。
ジョン・F・ケネディは、上院議員だった1950年代頃から、34階と35階にデュプレックス(2階構造になっている部屋)のスイートを所有していました。通話内容が漏れないよう電話回線が直接部屋に引かれ、愛人のマリリン・モンローが訪れることができるように秘密の通路があったそうです。ジョン・F・ケネディが第35代大統領に選出されたあと、ザ・カーライルは「ニューヨークのホワイトハウス」と呼ばれるようになりました。
また、ジョン・ジョンと呼ばれた故ジョン・F・ケネディ・ジュニア(ジョン・F・ケネディ大統領とジャクリーン夫妻の長男)が、1999年の飛行機墜落事故の前に最後の朝食を食べたのはザ・カーライルでした。
故ダイアナ妃が愛用し、息子のウィリアム王子、ヘンリー王子夫妻も宿泊する「秘密の宮殿(Palace of Secrets)」
故ダイアナ妃はニューヨークを訪れるたびに、いつもザ・カーライルの22階のスイートルームに滞在していました。
2014年12月にウィリアム王子とキャサリン妃がニューヨークを訪れた時も、宿泊場所として母ダイアナ妃が好んだこのホテルが選ばれました。ウィリアム王子夫妻の滞在先になるとイギリス領事館から連絡を受けたザ・カーライルは、4人のホテルスタッフにのみその情報を伝え、外部への情報漏洩を防いだそうです。ふたりが滞在した部屋は、かつてダイアナ妃が愛用した22階のスイートルームでした。
ヘンリー王子このように、ザ・カーライルでは宿泊客のプライバシーが慎重に保護されていることから、ニューヨーク・タイムズ紙は「秘密の宮殿(Palace of Secrets)」と表現しています。
ザ・カーライルには王室を離脱した弟のヘンリー王子夫妻も2021年9月に宿泊しています。ウィリアム王子もヘンリー王子も、母ダイアナ妃が愛したこのホテルに特別な思いを抱いているのかもしれません。