過去の肉体改造の失敗
このような私ですが、減量にチャレンジしたことくらいはありました。30代から40代にかけては概ね約98kg(215ポンド)~約106kg(233ポンド)の間を行ったり来たりという具合で、かなり太っていたのです。ケトン式ダイエット(=ケトン体濃度を持続的に増加させ、ケトーシスへの誘導を目的に十分な量のタンパク質と、大量の脂質を摂取し、糖質を極端に制限し、炭水化物を可能な限り避ける食事療法の一種)を試した結果、あっという間に約84kg(185ポンド)まで体重を落とすことができました。ですが、筋肉が増えたというわけではなく、それまでの私の縮小バージョンといった体形になったに過ぎません。そして…その後の世界的なパンデミックにより、自宅での怠惰な生活習慣に戻ってしまいます。そうして再び、もと通りの体重に戻ってしまったのです。
乱れた食生活の改善
私の食生活は、お世辞にも褒められたものではありませんでした。美味しく手軽なものばかりを食べ、健康的か?そうでないか?など、大して気にしてなどいなかったのです。正直なところ、脂質と炭水化物とにまみれてた食生活だったのです。
そうして訪れたスポーツジム「Ultimate Performance」では、まずパーソナルトレーナーの指導のもと目標達成のための栄養改善プランを立てることから始まりました。日々のフィットネス情報は、「UP Transform」アプリを通じてトレーナーと共有される仕組みです。出張や外食などの予定が入れば、栄養計画の微調整といったアドバイスを受けることができました。
摂取カロリーについては、計画をとにかく忠実に守り抜くことを意識しました(1日単位では困難な場合、2~3日という単位で目標値を組み立てました)。摂取すべき栄養量とカロリー量のマクロバランスに注意を向けながら、できるだけ良質な食品を選ぶようにし、クオリティ重視の食生活に切り替えました。
「間食をやめる対策として、ホエイプロテインとプロテインバーで空腹に対応」
当初は、デリバリーサービスを利用しながら栄養と食に関する理解を深め、ある程度の知識と自信がついてからは自分で食事を用意するようになりました。補助食としてホエイプロテインのシェイクを常備し、またオヤツ類はプロテインバーだけと決めました。このような計画的食生活のおかげで、食事と食事の間に空腹に悩まされることはほとんどなく、間食の衝動に負けることもありませんでした。
肉体改造に取り掛かる以前の私は、ウエイトトレーニングとは全く無縁の人間でした。有酸素運動の持つ意味はそれなりに理解していましたが、ごく初歩的なレベルに過ぎません。ウエイトトレーニングやレジスタンス運動(=筋肉量増加・筋力向上・筋持久力向上を促す筋トレ)となれば、なにがなんだかさっぱり分からず、それで敬遠してきたのです。しかし今回は、パーソナルトレーナーの専門的なアドバイスを受ける機会を得たことで、そんな私の苦手意識もすんなり解けていったのです。すると次第に、次回のセッションを心待ちするほどにもなりました。