誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれるvoicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />不満を募らす人、心が開放される人の決定的な差

方向性を意識するだけでもいい

アテクシは毎日、Twitterでみなさまのお役に立つ言葉を発信しています。そのなかには具体的にどうすればいいかわかるものもあれば、考え方や方向性がわかるくらいのものもあります。すべてにおいて具体的な実践法まで落とし込んでいないのには、わけがあります。それは考え方や方向性を意識するだけでマシになるからです。

たとえば、「心の執着は手放しましょう」ということをアドバイスしていますが、Twitterの短い文量では、なかなかすべての実践法まで落とし込むのが難しいです。どうしたら執着を手放せるかということは、多岐にわたりますから本1冊くらいになるわけです。

とはいえ、「執着を手放したほうが、心はラクになる」ということを意識しているだけでもいいんです。その考え方や方向性を意識していれば、自分なりに試行錯誤しながら、なるべく心の執着を手放そうとするようになるからです。

自然と試行錯誤するようになってくる

誰かに傷つくことをいわれてモヤモヤしていたら、「あの人の言動に執着してしまっているな。だからモヤモヤしているんだ」と気づけば、その人に対する執着とは別のことを考えようと、気分転換に散歩に出かけて、気を紛らわしたりできるわけです。

このように考え方や方向性だけでも頭のなかに入っていれば、自然と行動がともなうようになってくるんです。そして、あれこれ試しながら、自分なりの答えを見つけ出すこともできます。

人から与えられた答えよりも、そうやって試行錯誤しながら自分なりの答えを見つけたほうが、むしろしっかりと身につきます。人から与えられた答えは、あくまでヒントであり一例にすぎません。自分にしっくりくるものであれば採用すればいいし、採用しなくても方向性だけ踏まえておけば、いろいろと自分なりに試行錯誤するようになるのです。

あちこちにぶつかりながら学習していく

近ごろロボット掃除機を購入したんですけど、ソファやテーブル、イス、壁など、あちらこちらにぶつかりながらお掃除しつつ、ロボットAI(人工知能)が部屋の配置を学習していくんですね。

これと同じように、目指すべき方向性さえ意識していれば、あちらこちらにぶつかってトライアル&エラーをくり返しながらも、どうすればいいかを自分なりに学習してくことができるんですね。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。