「ゴミ野菜ではないのか」といううわさも
現在、同商店街では全長360メートルのアーケードの下で126店舗が商売を営んでいる。高橋理事長は「このうち青果物や鮮魚などの生鮮品を扱う店舗が半数近くに上り、さらにその半分が中国などのアジア系です」と話す。確かに、筆者もこの商店街を歩きながら、品物の種類や量だけでなく、安さで攻めてくる中国系の店舗の勢いを目の当たりにした。
実際、このコロナ禍の3年を経て、東京23区では中国系やアジア系の物産店や八百屋がたちどころにオープンし、軒先に並ぶ激安の青果物をよく見かけるようになった。大阪からも「西成区ではベトナムの物産店が激安野菜を売っている」「東住吉区の商店街では、中国系の生鮮食品店がやけに勢いがある」などの目撃情報が届く。
ニンジン6本200円、サトイモ1袋180円、ミカン10個入り280円――いずれも税込み価格で、台所に立つ主婦なら「なんでこんなに安いの?」とつい見入ってしまう値段だ。
だがよく見ると、商品には元気がない。ブロッコリーやカリフラワーはややしなびた感じがする。ミカンもつやがなく、みずみずしさに乏しい。「青果市場のゴミ置き場から拾ってきた物を売っているんじゃないかって言われています」――そんな懸念を打ち明ける声もあった。