ガーシー氏が
日本に帰らない理由

 暴露系ユーチューバーとして知られるガーシー氏は、議員の身分を与えられてから2月14日時点で204日となり、200日を突破した。1月末までに、歳費や期末手当など、少なくとも計1600万円が支給されている。

 内訳は、毎月129万4000円の歳費、調査研究広報滞在費が毎月100万円、期末手当として188万円などだ。他にも政党助成金の議員配当分もある。昨年夏の参議院選挙では、選挙運動のすべてをUAEからのオンラインでのみ行い、選挙中には「国会へは行かない」と明言、28万7714票を獲得して当選した。

 それにしても、ここまで多くの批判を受けても、ガーシー氏が国会へ出席しない、日本へ帰国しない理由はなんであろうか。

 ガーシー氏は、これまで、インスタの生配信などで、担当弁護士から刑事告発している人物を聞いたとして、被害届が11件提出され、そのうち3件が受理されたとしている。1件は名誉毀損として俳優の綾野剛で、1件は威力業務妨害で楽天(三木谷浩史会長)だという。

 FRIDAYデジタル(2月13日)によれば、「警察がNHK党の“ガーシー“議員こと東谷義和氏の逮捕に向け本格的に動きを見せているようだ」として、全国記者が「常習的脅迫の疑いで警察が関係先を家宅捜索している中、警察も怒り心頭でしょうね。さらに三木谷会長と親交のある木原官房副長官にも散々ケンカを売ってきたので、政治家や警察など、国家権力を敵に回した」と深い憂慮を表明している。

 実際に、ガーシー氏を巡っては、動画投稿サイトで著名人を中傷、脅迫した疑いで、警視庁が関係先を家宅捜索している。

公約で「登院しない」と掲げて当選した人が
登院しないことを、どう考えるか

 ここで整理しないといけないことが2つある。ガーシー氏の素行不良の問題と、選挙の公約で登院しないとしていたことだ。

 多くの国民は、ガーシー氏が登院しないこと、そして、関係先が家宅捜査され、また被害届が受理されたことについて、やはりきちんと帰国して説明するなり、捜査機関に協力をすべきだと考えている。私もその意見に賛成するし、私は昨年夏の参院選挙において、ガーシー氏が掲げた政策に共感できず、NHK党には投票をしていない。

 しかし、選挙で「国会へ行かないこと」を公約として掲げ、そして、当選した人物がその公約を守っていることは、民主主義において、正しい振る舞いであると信じている。自民党総裁選、衆院選、参院選と増税議論を一切せず、公約にも触れなかった、自民党、公明党の両党が、防衛費や少子化対策を突然打ち出し、大幅な増税に進んでいることの方が民主主義の危機と感じている。

参議院議員会館のガーシー氏の議員事務室参議院議員会館のガーシー氏の議員事務室